この記事では、年末調整における障害者控除の書き方・記入例をご紹介させていただきます。障害者控除は、「障害者ご本人」だけでなく、「障害をもつ妻(夫)・子供・親などを扶養してる方」も対象になります。(例えば、障害をもつ奥さんを扶養しているサラリーマンの方など)
そこで今回は、下記2つの立場で書かれる年末調整記入例を、それぞれ数パターン作成しました。また、控除金額や添書書類の有無についてもご紹介しておりますので、良かったら参考にしてみて下さい。
【年末調整で障害者控除が必要な方】
- 障害者ご本人
- 障害者の妻(又は夫)・子供・親などを扶養している方
目次
年末調整書類の中で障害者控除を記入する箇所を確認
年末調整書類の中で障害者控除について記入する箇所は、下記「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の青枠部分になります。これは全ての方に共通です。
ご本人が障害者の場合の記入例
一般の障害者に該当する方
下記のとおり、2か所にチェックをつけ、「左記の内容」欄に、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。
控除額は、
所得税:27万円
住民税:26万円
特別障害者に該当する方
下記のとおり、2か所にチェックをつけ、「左記の内容」欄に、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。
控除額は、
所得税:40万円
住民税:30万円
生計を一にする配偶者(妻、又は夫)が障害者の場合の記入例
※障害者である配偶者の合計所得金額が48万円以下でないと、障害者控除を受けることは出来ません。
一般の障害者に該当する方
下記のとおり2箇所にチェックをつけ、「左記の内容」欄に、配偶者の氏名、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。
控除額は、
所得税:27万円
住民税:26万円
特別障害者に該当する方(同居している場合)
下記のとおり2箇所にチェックをつけ、「左記の内容」欄に、配偶者の氏名、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。また、配偶者と同居していることがわかるよう記載してください。
控除額は、
所得税:75万円
住民税:53万円
特別障害者に該当する方(同居していない場合)
下記のとおり2箇所にチェックをつけ、「左記の内容」欄に、配偶者の氏名、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。また、配偶者と別居していることがわかるよう記載してください。
控除額は、
所得税:40万円
住民税:30万円
扶養親族(子供・親など)が障害者の場合の記入例
一般の障害者に該当する方
下記のとおり2箇所にチェックをつけ、()内に人数を記入します。そして「左記の内容」欄に、障害者にあたる方の氏名、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。
控除額は、
所得税:27万円
住民税:26万円
特別障害者に該当する方
扶養親族(子供・親など)が特別障害者に該当する場合、同居している・同居していないで書き方が2通りに分かれます。
同居している場合
下記のとおり2箇所にチェックをつけ、()内に人数を記入します。そして「左記の内容」欄に、障害者にあたる方の氏名、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。また、その方と同居していることがわかるよう記載してください。
控除額は、
所得税:75万円
住民税:53万円
同居していない場合
下記のとおり2箇所にチェックをつけ、()内に人数を記入します。そして「左記の内容」欄に、障害者にあたる方の氏名、交付を受けている手帳の種類・交付年月日、障害の程度(等級)を記載します。また、その方と別居していることがわかるよう記載してください。
控除額は、
所得税:40万円
住民税:30万円
同居の定義について 単赴任の場合は?
同居特別障害者控除については、控除金額(1人あたり所得税:75万円、住民税53万円の控除)が大きいので申告漏れが無いよう「同居の定義」を確認しておきましょう。
同居の定義:特別障害者が生計を一にする親族との同居
これは、自分と同居していなくても、生計を一にする扶養親族と特別障害者の方が同居していればいい。という意味です。
例えば、単身赴任などで自分は家族と離れて住んでいる場合でも、特別障害者である奥さんと、扶養親族である息子さんが同居している場合は控除対象となります。同様に、自分は単身赴任で、特別障害者である父と同一生計配偶者である奥さん・扶養親族である子供が同居している場合などでも控除対象です。
この点については、それぞれの状況により異なるので不明点がある場合は、こちらに電話してご自身でも確認してみてください。
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国税庁:税についての全国相談窓口
添付書類について
最後になりますが、年末調整で障害者控除に関する添付書類は特に必要ありません。ただ、会社によっては確認のため障害者手帳コピーの添付を求められる可能性があります。その場合はご自身の判断でご提出ください。
年末調整の書き方でお困りの方は、ケース別に年末調整記入例をまとめた、こちらの記事も是非参考にしてみてください。
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■2023(令和5年)年末調整書類の書き方・記入例ケース別まとめ
それでは今日も最後でお読みいただきありがとうございました。