この記事では、アルバイト学生さんに向けて、確定申告で勤労学生控除を申請する際の、書き方・記入例・必要な添付書類をご紹介させていただきます。年末調整で申請するのを忘れた!という方も、2/16~3/15の確定申告で申請すれば問題ないので、是非参考してみて下さい。
勤労学生控除の詳細についてこちらの記事をご参照下さい。
目次
事前に準備するもの
確定申告書に記入する前に、次の書類をお手元のご準備下さい。
- 確定申告書
- アルバイト先で発行された源泉徴収票
確定申告書
確定申告書は税務署においてありますが、こちらからもダウンロードできますので、よかったらご利用ください。※ただし、複写ではないので提出前にコピーをとり、そこに受領印を押してもらってください。
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確定申告書
※昨年(令和4年分)から申告書Aが廃止され、申告書Bに一本化されました。名称も「申告書」とシンプルになりました。
アルバイト先で発行された源泉徴収票
アルバイトを掛け持ちしている方は、勤務先の数だけ必要です。手元にない場合は、勤務先に頼んで再発行してもらいましょう。
勤労学生控除:確定申告書の書き方と記入例
確定申告書第二表
第二表から記入していきますので、確定申告書第二表をお手元にご用意して下さい。まずは、源泉徴収票から青①②を第二表の該当箇所に書き写して下さい。※源泉徴収票が複数ある場合はすべて書き写します。
【源泉徴収票】
【確定申告書 第二表 記入例】
赤① 住所・氏名・フリガナを記入します。
赤② 所得の種類に「給与」、種目に「給料」、その右隣にアルバイト先の会社名を記入します。※源泉徴収票に記載されています。※源泉徴収票が複数ある場合は、縦にすべて記入して下さい。
赤③ 青②列の合計金額を記入します。
赤④ 勤労学生控除に○を付けます。一般的な大学の場合はこれだけOKです。通っている学校が「専門学校」や「職業訓練学校」の場合は、「年調以外かつ専修学校等」にチェックを入れ、在学を証明する書類の提出が必要になります。
確定申告書第一表
続いて第一表を書いていきましょう。先程と同じく、まずは年末調整をしてもらった源泉徴収票から青①②を第一表の該当箇所に書き写して下さい。
【源泉徴収票】
【確定申告書 第一表 記入例】
源泉徴収票から書き写したら、次に上記記入例赤枠内を書いていきます。
赤① 住所・氏名・フリガナ・マイナンバー・性別・世帯主の氏名・世帯主との続柄・生年月日・電話番号を記入します。※去年の1月1日時点の住所が現住所と異なる場合は、去年の1月1日時点も記入します。
生年月日の1つ目の枠(記入例で「4」と記載している部分)は次のとおり記入してください。
明治→1
大正→2
昭和→3
平成→4
赤② 先ほど記入した青①の給与収入を下記計算式に当てはめて給与所得を計算し、記入してください。
※「給与所得の自動計算ツール」を作成したので、計算が面倒な方はご利用ください。⇒給与所得の自動計算ツール
赤③ 所得の合計金額を記入します。今回の記入例は給与所得のみの設定なので、②をそのまま記入します。
赤④ 所得税における勤労学生控除の金額は27万円です。「27」と記入しましょう。
赤⑤ 基礎控除額は所得2400万円以下の場合は、48万円です。「48」と記入しましょう。
赤⑥ ④⑤の合計金額を記入します。
赤⑦ ⑥をそのまま書き写しましょう。
赤⑧ 赤③から赤⑦を引いた金額を記入します。マイナスになる場合は0でOKです。
赤⑨ 今回の記入例では⑧課税所得が0円なので所得税はかかりません。よって「0」と記入します。⑧課税所得が発生している方は、下記税率表を参考に所得税額を計算し記入してください。
赤⑩⑪ ⑨をそのまま転記してください。
赤⑫ 復興特別所得税額を計算します。⑪に0.021をかけた金額を記入します。※1円未満の端数は切り捨て。今回の記入例では⑪が0円なので⑫も0となります。
赤⑬ ⑪と⑫を足した金額を記入します。 今回の記入例では⑪も⑫も0なので、「0」と記入します。
赤⑭ ⑬から②を引いた金額を記入します。計算結果がマイナスになった場合は、記入例のように金額の前に△をs付けてください。
「記入例」
0-12,360= -12,360円
ここで計算した金額がプラスになった場合は、追加で税金を納める必要があり、赤⑮にその金額を記入します。マイナスになった場合は還付金がもどってくるので、赤⑯にその金額を記入しましょう。
「記入例」
マイナスになったので、赤⑯に12,360円と記入。
12,360円が還付金として戻ってきます!
赤⑰ 還付金を振り込んでもらう銀行口座を記入しましょう。
添付書類の確認
勤労学生控除については、一般的な大学に通っている場合は、特に添付書類は必要ありません。専門学校や職業訓練学校に通っている場合は「学校長が交付する証明書」が必要です。学校に問い合わせて「証明書」を発行してもらいましょう。なお、証明書は添付書類として提出、又は確定申告書を提出するときに掲示だけでもOKです。
【提出書類】
- 確定申告書(第一表・第二表)
- マイナンバー通知カードのコピー、またはマイナンバーカードのコピー
- 運転免許証などの本人確認書類のコピー
※マイナンバーカードのコピーを添付する場合は必要ありません。
ここでご紹介しているのは、当記事の記入例設定で必要な添付書類となります。状況が異なる場合は、次章でご紹介する「税務署の電話相談センター」にて添付書類のご確認をお願いいたします。
おわりに
書き方がわからないときの対処法
人それぞれ状況が違うので、当記事の記入例だけではわからない部分も出てくるかと思います。その場合は、税務署の電話相談センターで聞くのが一番早いです。
学生がアルバイト収入103万円を超えた場合のデメリットをこちらの記事にまとめました。学生が知っておくべき税金の知識をわかりやすく解説しているので是非読んでみて下さい。
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。