失業給付の受給中に早期で再就職をすると、ハローワークから就職祝い金として「再就職手当」がもらえるのはご存知ですか?
今回は、その再就職手当について「いつ?」「いくらもらえるのか?」計算してみましたので、これからハローワークで求職活動をされる方や再就職手当の申請を検討されている方は是非参考にしてみてください。
目次
再就職手当とは?
再就職手当は、ハローワークで失業給付(基本手当)の受給資格の決定を受けた人で、早期に再就職した場合にもらえる就職祝い金のことです。
簡単にいうと、基本手当の受給資格がある人で「早めに再就職をした人には就職祝い金として再就職手当を支給するから積極的に求職活動をしてくださいね!」といった感じです。
再就職手当をもらう条件は?
再就職手当の受給条件は次の通りです。
- 7日間の待機期間経過後の再就職であること、または事業を開始したこと
- 再就職先に勤務する前日までの基本手当支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていること
- 再就職先で1年以上勤務することが確実であること
- 再就職先で雇用保険に加入すること
- 過去3年以内に再就職手当の受給がないこと
- 事前に(ハローワークに失業給付の手続きをする前から)採用や内定が決まっていないこと
- 給付制限(自己都合退職)がある場合、待機期間終了後の1ヶ月間はハローワークからの紹介であること(1ヶ月後~ハローワーク以外の求人サイトでもOK)
- 離職した前の会社への再就職ではないこと
再就職手当の計算方法
まず、計算式から見ていきましょう。

これが、再就職手当を算出する計算式です。
この計算式に当てはめる①~③の項目について確認していきましょう。
①「支給残日数」はどこで確認するの?

雇用保険受給資格者証の裏面の「残日数」です。(※表示の日数より経過している場合はその分を引いた日数が支給残日数になります。)
②「基本手当日額」はどこで確認するの?

雇用保険受給資格者証の〝A〟の金額です。
再就職手当の基本手当日額には上限が設けられていますので、上限をオーバーしている方は、下記の上限額を使って計算します。
年齢が59歳以下の人:6,190円
年齢が60歳~64歳の人:5,004円
(令和4年8月1日~令和5年7月31日までの金額です。)
③「給付率」とは?
給付率は、基本手当の支給残日数によって変わってきます。
残日数が所定給付日数の3分の2以上残して早期に再就職した場合⇒70%
残日数が所定給付日数の3分の1以上残して早期に再就職した場合⇒60%
「所定給付日数」はどこで確認するの?

雇用保険受給資格者証の〝B〟の日数です。
【追記:再就職手当の自動計算ツールを公開しました】
ここまでで基本手当日額・所定給付日数・支給残日数が確認出来たら、こちらの自動計算ツールで簡単に再就職手当の給付額を確認できます。
再就職手当いくらもえるの?
それでは、下記の計算式に当てはめていきましょう。

①支給残日数は雇用保険受給資格者証の裏面の「69日」ですね。(※表示の日数より経過している場合はその分を引いた日数になります。)
②基本手当日額は雇用保険受給資格者証〝A〟の「6,666円」ですが、再就職手当の基本手当日額には上限が設けられていますので「6,190円」となります。
③給付率は雇用保険受給資格者証〝B〟の「90日」に対して①支給残日数が「69日」(3分の2以上)なので、70%となります。
計算式に当てはめてみると、
69日×6,190円×70%=298,977円
よって、再就職手当は298,977円となります。
申請方法
再就職した日の翌日から1か月以内に、次の書類をハローワークに提出しましょう。
- 再就職手当支給申請書
- 受給資格者証
- その他ハローワークが求める書類(出勤簿やタイムカードなど)
再就職手当の申請方法についてはこちらの記事に詳しくまとめましたので合わせてご参照ください。
再就職手当はいつもらえるの?
再就職手当の申請をしてから約1ヶ月後に、ハローワークが会社に在籍の確認をします。
それから支給手続きに入りますので、実際に指定の口座に振り込まれるのは支給手続きから約1週間~10日前後です。(再就職手当は一時金で全額入金されます。)
【イメージ】
9/10に再就職手当の申請⇒10/10にハローワークより在籍確認⇒10/20前後に再就職手当(全額)入金
再就職手当を受給した方で、再就職先の給料が前職の給料よりも低い場合は「就業促進定着手当」を受給することができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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【就業促進定着手当】給料30万円⇒25万円になるといくらもらえる?
おわりに
今日は、ハローワーク再就職手当の支給金額についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
再就職手当は失業給付などと同様に、自ら申請しないと受給することができません。少しでも「申請できるかも?」と思った方は、ハローワークに相談することをおすすめします。
就職が決まると、会社の社会保険に加入することとなり、健康保険や年金が切り替わります。社会保険加入前の国民健康保険や国民年金の支払いがいつまで必要なのか?こちらの記事に詳しくまとめましたので、良かったら参考にしてみて下さい。
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。